Indigene Philippe Pacalet

Indigene Philippe Pacalet
Indigene Philippe Pacalet Part1
【ありゃりゃりゃりゃ・・・こりゃあ困ったぞ!】

 フィリップ・パカレのシャルドネの最高峰である、コルトン=シャルルマーニュになるはずのキュヴェが、なんとアペラシオンの認可が下りず、単なる「ヴァン・ド・ターブル」になってしまいました。

「なんでだろうね~!」
と、言い合っていたのですが、テイスティングしてみて、
「う~む・・・認可されなかったのも理解できる」
と納得してしまいました。

 皆さんが知りたいのは、
「アンディジェーヌは買いなのかスルーなのか・・、誰かハッキリしてよ!」
と言う結論のことでしょう。でもその前に、テイスティング時の経過を報告しておきましょう。

 ブルゴーニュのテイスティングに習って、ピノ・ノアールから始めました。当然格下のワインから上の方に向かって行くわけです。そしてシャルドネへ移行しましたので、このアンディジェーヌが最後、ということになりました。

 ん?普通は白からやるんじゃないの?・・・もちろん、普通に飲むのでしたらそれでも良いのですが、酸が飛び切り強いグレートイヤーのシャルドネを先にテイスティングしてしまうと、ピノの時に正確な判断が出来なくなります。そんな訳で、ブルゴーニュでは基本的には「赤→白」の順番です。

 大いなる期待に胸を膨らませてグラスに注がれたアンディジェーヌを見ると、実にねっとりとしていてグラスの雫が落ちてきません。輝くやや薄めのゴールドのファーストノーズは・・
「あれ?石灰系ミネラルと・・ん??何?」

 まあ、まだ硬いのかな?と思って、まあいいや、飲んでみよう、と口に含むと・・・、
「あれ?」
いや、こんなはずはない、コルトン=シャルルマーニュの個性がどこにも見当たらない・・というよりもこれはボーヌのシャルドネかい?という感じ・・・、いや、自分がおかしいのか、長いテイスティングで疲れて感覚が鈍ったのか、と、もう一度口に含みなおす・・・。

 かなりの大人数でのテイスティングでしたが、皆黙りこんでしまいました。そして、駄目かな?と誰かが呟いたようにも思いました。


 テイスティングは官能検査ですから、個人の取り方によって、微妙に評価は変わってくるものですが、このアンディジェーヌは、おそらくほとんどの方が同じ判断を下した・・と思います。はっきり言って・・・あんまり美味しくないんです。

 30分以上、1時間近くも結局は粘りましたが、コルトン=シャルルマーニュの「コ」の字も出てきませんでした。エチケット表記は12度というアルコール度ですが、異常に思えるほど、おそらくアルコール分は高いと思います。味わいは・・・どちらかと言えば、焼酎の水割りに近いもので、エキス分を感じる前に、アルコールの強さを感じてしまいます。いや、むしろ、全てをアルコールと結びついた石灰系のミネラルが隠しているようで、味わいの芯になるべき部分さえ見当たりません。


 結局、その場では結論が出せず、noisy が残ったアンディジェーヌを持ち帰って検証することにしました。で、ようやっと本題です。

 数日間、毎日少しずつ検証させていただきました・・って、ただ飲んだだけですが・・・(^^;; で、もう無くなってしまうという5日後・・・、出てきましたよ・・・着物の裾が!そう、コルトン=シャルルマーニュの裾です。ほんの僅かだけ顔を出しました。

 で、結論としましては、
「アンディジェーヌはまだワインになっていなかった」
という判断をしました。3~5年の瓶熟が絶対に必要で、それ以前に手を付けるのは危険を伴います。少なくともこの1~2年の間は美味しいとも思えませんから、じっくりとセラーリングさせる必要があります。

 要はこういうことだと思います。
1.とても優れたブドウを手に入れた。熟度が高く、新鮮だった。
2.糖度が上がった分、アルコール分がかなり高くなった。
3.高いアルコール分が全てをマスキングしている。
            ↓
アペラシオンの認可が下りなかった。

 エチケット表記の12度というのは、おそらく「ガセ」でしょう。ヴァン・ド・ターブルにしかならないために、アルコール分が高いと税金も上がってしまうので、そのようにしたのでは?と、勘ぐっています。アル分が高いのなら、熟成に時間が掛かるのは必定ですから、
「まだワインっぽくなっていない」
のだと思います。

 ワインの熟成にとってのアルコール分の高さは、プラスの要因となります。後は、酸のバランス、全体のバランスですが、テイスティングの結果は、「バラバラ」ではなく「シームレス」でした。そして、数日後にようやっとワインらしくなってきましたので、ここは思い切って言ってしまいましょう。

「とんでもない可能性を秘めたコルトン=シャルルマーニュである。」


 フィリップ・パカレが「アンディジェーヌ」(その土地の個性)と名付けたのも、おそらくは、彼の持つ全力、才能を駆使して、自信満々のキュヴェに仕上がったからでしょう。noisy としても、数日後に僅かに現われた「ご本尊」にお目にかかれなければ、決してお薦めすることが出来ない状況になっていたはずです。

 これほど難しい判断は、今までほとんど有りませんでしたので、100%の自信があるかと問われると、微妙な立ち位置です。しかし、黄色の文字列に90%は有ります。残りの10%は、今までに経験が無いための不安です。ですのでとんでもない可能性を秘めたコルトン=シャルルマーニュを購入するかどうかは、お客様が決めることですが、
「あの時買っていて良かった!」
と、思っていただけることを望んでいます。ご検討下さい。
Noisy's Wine Selectsより)



フィリップ パカレ“アンディジェーヌ”
Philippe Pacalet "Indigene"

メモ
コルトン シャルルマーニュ2005年になるはずのワインが、その名を名乗ることが出来なくなってしまったのがこのワインなのです。アンディジェーヌという言葉には「土着」の意味と(自生酵母を"levure indigene"と言います)、もう一つ「はずされた」という意味があります。

酸化防止剤や農薬に頼らないでワインを造り、しかも熟成によってえもいわれぬガメイを生み出したマルセル ラピエール、ジュール ショヴェの弟子ジャック ネオポールからワイン造りを学んだヤン ロエル、その他にもフレデリック コサール、イヴォン メトラ、ジャン フォワイヤールなど、ジュール ショヴェの残した書物から学んだ生産者は多くいます。そのジュール ショヴェ最後の愛弟子がフィリップ パカレです。
彼はジュール ショヴェと6年間寝食を共に過ごし、その哲学を学びました。
その哲学とは・・・ ・天然酵母を用いて発酵させる ・SO2を醸造中に用いない ・農薬や除草剤は、畑に生きる野生酵母を殺してしまうため用いない ・化学肥料を用いない ・完熟した健全な果実を用いる これらの手法は近代的な醸造技術や栽培方法が発明されていなかった1950年代までは、誰もが行っていた手法です

実際のワイン造りにおいては、ブルゴーニュの伝統品種ピノノワールやシャルドネにこだわり、単一の品種が様々な土壌や気候によって異なった表情を見せることを重要と考えています。画一的な手法で、ある決まりきった味わいを造り出すのではく、その年、その土地、その気候が生み出すコピーのできない味わいのワインこそが理想と言います。

栽培においては、農薬や除草剤を使用せず、とにかく成熟して健全なぶどうを得ることに注力します。
除梗をせずに発酵させるため、果梗まで完全に熟した状態で収穫することを理想としています。醸造においてはSO2を用いず、ぶどうに付いた野生酵母の力で発酵させます。ぶどう本来の風味を損なうと考えている作業も行いません(ルモンタージュなど)。同様の理由で新樽の使用にも慎重で、過剰な樽由来のロースト香を避けます。補酸や補糖といったことも行いません。
このように今や自然派ワインで採用されている典型的な手法を実践しているフィリップ パカレですが、彼のワインには一部の他の自然派ワインにみられるような酒質の緩さや揮発性の香味、還元的なニュアンスを感じることはありません。
そこには、様々な醸造法を知り、多くの経験から得た知識を持つパカレ氏ならではの特徴といえます。

パカレ氏は、緻密で多彩な科学的知識を背景に酸化と還元のバランスをとり、完成された味わいの自然派ワインを生み出しています。
彼の師であるジュール ショヴェも「ただの非科学的な理論のように思えるだろうが、科学的なことを十分に理解した上でなくてはこのようなことには取り組むことができない。この理論は、自然科学に基ずくものである。」と語ります。

プリュレ ロックでの経験と5年にわたる自らのワイン造りによってフィリップ パカレはさらなる進歩をとげ、より完成されたワインの道を歩んでいます。
ブログ:ワイン好きの集まるブログより)





フィリップ パカレ◆驚愕の "スーパー ヴァンナチュール”登場!
 コルトン・シャルルマーニュ特級のAOCを取得できなかったワインが、“アンディジェーヌ”としてリリースされました。しかも、生産量のほぼすべてが日本に入荷しました。
 ティースティング・コメント
 ひたすらピュア。強靭なミネラルを感じるばかりで、ワインが持つ多くの要素が隠れてしまっている。本来の姿を現すのにはまだ時間が必要か。

 2005年の特別なワイン”INDIGENE(アンディジェーヌ)”に込めた想い
 コルトン・シャルルマーニュ2005年になるはずのワインが、その名を名乗ることが出来なくなってしまった。では、どういったワインがコルトン・シャルルマーニュであるのだろうか。今その名を冠している多くのワインは、「ぶどうがどこで取れたのか」ただその一点だけにとらわれて、ぶどう栽培にどんな物質を使い、どうやって醸造したのか、総合的な判断を無視した代物でしかない。 畑に外的な物(化学物質)を持ち込まず、その土地の自然な植物形態を尊重して造り上げたコルトン・シャルルマーニュはその名を失い、格付けを得たワインの商業主義にとって「邪魔なワイン」としてはじき出されてしまった。現代の工業化文明において、アンディジェーヌ(土着の)とは何なのか、改めて問いたい。
アンディジェーヌという言葉には「土着」の意味と、もう一つ「はずされた」という意味がある。
ワインショップマルマスより)


Indigene Philippe Pacalet Part2




竹八にて
 
抜栓日:2015年8月5日
さほど濃くないイエロー。最初、結構酸化的ニュアンスが強い印象の香りで、果実香があまりしませんでした。味わいは、酸が穏やかで、やや単調なイメージの味わい。酸化的ニュアンスが感じられる味わい。しかし、時間経過とともに徐々にイメージが変化してきます。香りはほんのりとしたお花のニュアンス、梨っぽい香りがあります。しばらく置いておくと樽由来なのか、モカっぽい香りもありますが、スワリングすると、ここに酸化香のような感じが加わってくるといった感じでしょうか。アフタは短いですが、自然派のシャルドネ、こういったイメージのワインなんでしょうね。勉強になります。
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